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共同作業所全国連絡会第23回全国大会あいさつ

2000年06月

 第23回全国大会に参加されている共同作業所全国連絡会のみなさん、ご苦労様です。
 開催地の和歌山県は、精神障害者福祉工場の第1号が設立されるなど、わが国で特別に遅れている精神障害者福祉の先駆的な事業体がある県であります。そうした意味でも、この地で開催されるこの大会は意義深いものと思います。
 現在、国会で審議が行われている社会福祉基礎構造改革に関する法案は、全体としてみれば障害者福祉の分野は構造改革の名に値する内容をともなっていませんが、評価できる部分があるとすれば、個人の尊厳にふさわしい自立した生活の実現という理念と、障害者通所授産施設の定員を10名以上(現行20名以上)とし、施設を賃貸借で認めるという制度改善であります。
 これは、みなさんもご承知のように、全国5,200カ所・約7万5千人の障害のある人々が働く、法外の共同作業所を、法内施設へと転換させるための施策であります。今日まで共同作業所の事業と運動を進めてこられたみなさんにとっては、まさに大きい成果であり、日本の障害者施策にとってもひとつのエポックを画すものとして歴史に残るでしょう。基礎構造改革要綱の「障害者の通所授産施設・・・」という表現を、定員10名の通所授産施設が−しかも施設は賃貸で−認可されることになる、と受けとめていたのです。
 ところが、現実問題として、予算の制約から、現在の授産施設の措置単価を適用することは不可能である、ということが徐々に明らかになり、厚生省の意向として示されているということです。とくに精神障害の分野は、精神保健・福祉の予算の枠内でこの予算を捻出しなければならないとして、相当低い額しか出せない、それでも今よりは前進ではないか、という厚生省担当課の意向が強調されているようです。障害者福祉予算という視点が欠落しているのです。
 みなさんにお願いしたいことは、現行よりはよくなるという理由で、障害者授産施設を、理論的にも整合性のない2つの制度をつくることを認めないという立場を貫いてほしいということです。そうでなければ改善になりませんし、将来も障害者の立場から禍根を残すことになると思います。
 原則をきちんとしたうえで、その原則を侵さない範囲で、現実的な妥協が必要となるかもしれない、それは許容されるでしょう。
 大会の成功を期待しています。

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