熊本県水俣市の巻


 3月26日(日)、朝ヘルスメーターに乗ったら93.2キログラムでした。
あっちこっちにお邪魔しながら美味しいものを食べさせていただいたおかげで、私の体形は季節はずれの成長期のようです。
お医者さんからは、「痩せなさい!」と厳命されているのに。

 そこで、今日からダイエット。 まず第一歩は精神論ダイエットから始めてみようと思います。
「痩せるぞ、痩せるぞ」と思い続けるとどのくらい効果があるのかを試します。ずいぶんずぼらなダイエットだ、と自分でも思います。

 そんなわけで、今回の訪問地は熊本県水俣市です。

 水俣といえば公害、水俣病というイメージがぬぐいきれてはいません。
今、官民一体と成って「公害の経験をもつ水俣だからこそ安全、安心」をモットーに人にも自然にも優しい物作り、まちづくりを標榜しています。
第1回の環境自治体グランプリでは堂々のグランプリ獲得。

 ごみの21分類(4月からは22分類)など、住民の皆さんの環境意識の高い水俣市。喜んで10時50分羽田発鹿児島行きの飛行機に乗りました。.

 今回私を呼んでくれたのは熊本県の水俣市さんです。
水俣市の環境課さんが主管でその環境課ごみ対策室の室長さんが写真右側の久木田さん。左側は25分遅れだった飛行機を鹿児島空港で待っていてくれた同じく環境課、清掃センター参事の牧 一幸さん。車の運転等、この方には大変お世話になりました。

鹿児島空港から約1時間30分。熊本県水俣市に到着。
久木田さん(右)と牧さん
「サラたまちゃん祭」 「サラたまちゃん祭」
 まず最初に見せていただいたのが、エコパーク水俣で開催中の「サラたまちゃん祭」。地元の芦北農協が主催する、特産品のサラダ玉葱の販促をかねた元気なイベントです。
小笠原さんとサラダ玉葱
商工会議所青年部の小笠原さんと今回の主役、サラダ玉葱です。
農協婦人部の島本さん
この特産品のサラたまで作った美味しいたまねぎ饅頭をご馳走してくれた農協婦人部の島本さん。

 ご当地こだわりの品「みかんのきれい」です。

 飲料品はもちろんハンドクリームから洗濯用洗剤まで、おもしろい品がいっぱいでした。
「みかんのきれい」

 水俣は熊本県でも有数のお茶処、しかし、その地名の持つイメージから銘柄化が遅れていたそうです。そこで生産者グループが「みなまたお茶 組合」を組織して「水俣のお茶だから安心、安全」をテーマに、出来るだけ農薬や化学肥料に頼らずに栽培されたお茶です。
 この写真の後ろに東京からお茶農家のお嫁さんになった吉野啓子さんが立っていたのですがお茶しか写っていません。写っていないから言うのでありませんが、きれいな方でした。
お茶
水俣湾親水公園 水俣湾親水公園
 公害の海を埋め立てして、本当にきれいな公園になった水俣湾親水公園。
チッソの排水口 竹林公園
 過去を忘れないという意味合いもあるのでしょう、従前と変わらないチッソの排水口とヘドロが堆積していた場所を埋め立てした竹林公園。もちろん、排水される液は環境基準に合致した無公害なものだそうです。

夕食は福田農場という所でご馳走になりました。福田農場さんまで行く道がまた素晴らしい景色でした。

 白浜の岡から見た湯の児(ゆのこ)海岸。
 八代から続くリアス式海岸で4月になると桜が満開で、そりゃ素晴らしい眺めだそうです。
湯の児海岸
福田農場 福田農場 徳富さん
スペイン風の造りの福田農場とご存知スパニッシュ料理パエリアをご一緒した水俣市収入役の徳富さんです。
公演中の私 公演中の私
講演の様子 講演の様子
 もやい直し会館での講演会。2階席までいっぱい、大盛況でした。
「もやい」というのは船と船を結ぶロープのことだそうです。
公害、そしてその認定を巡って地域コミュ二テイも崩壊したそうです。
もう一度地域を作り直そう、お互いの家を、気持ちを、つなぎ直そうという意味を込めた会館がこの「もやい直し会館」だそうです。
通りすがりの旅人には到底理解出来ない深い思いがある名前です。
湯の児温泉の海岸 湯の児島
 湯の児温泉の海岸と水俣湾に浮かぶ湯の児島です。湯の児の意味は当初掘り出された温泉がぬるく、「これは湯の子供だ、湯の児だ」から出た地名だそうです。
湯の児温泉露天風呂 湯の児温泉露天風呂
 宿舎は湯の児温泉、昇陽館さんという旅館です。写真は水俣湾を望む露天風呂。ゆっくりさせていただきました。当然、ダイエット旅行だということも忘れ、部屋で用意される朝食、(今、部屋で食べさせるのは珍しい)全部たべましたし、御飯もおかわりしました。どうも、子供の頃にいっぱい食べると誉められた習性がいまだに残っているようです。

 27日(月)、11時25分鹿児島空港発東京行きで帰京。
湯の児温泉からの1時間30分のドライブ、心が伸び伸びするような素晴らしい景色。牧さん、お世話になりました。

 あまりに大きい公害のダメージ。通りすがりの人間には理解出来ない状況、しかし、そこから何かを産み出そうとしていう胎動ははっきりと感じ取れる、そんな水俣市でした。
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