去る2005年8月4日、NEC本社ビルにて、掲題のフォーラムが開催されました。
基調講演は「社会はシニアの出番を待っている」。シニアルネサンス財団事務局長、川合和氏様の実に愉快で身につまされる前向きなお話をうかがい、集まった約200人の会場は熱気に包まれました。
そもそも、NEC様は、IT活用の機会提供のため、地域サポートができるシニア世代養成プログラムを以前から展開されていました。地域のNPOと協働でプログラムを実施し、修了したサポーターが地域社会で活躍できるよう、ネットワークづくりの支援や、情報交換の場を提供しておられます。「シニアITサポーター養成講座」では、今回登壇されたNPO法人しなやかネットさんが講師を担当されておられるなど、まさに“しなやかに”多様な角度で、街や人とつながっておられる感じがしました。
考えてみれば、現代の退職世代の方は、一昔前の「シニア」像と大きく異なっており、ITのリテラシーの高い方がたくさんおられます。つまり豊富な技術やノウハウの蓄積を、効率よく伝える術を皆さん既に持っておられるわけです。
今回、筆者も「障害のある方の就労とのリンケージ」という点で高いところから拙い話をさせていただきましたが、その中でシニア世代の方との効率のよい連携は宝の宝庫だと申しました。具体的な仕事術の伝授はもとより、社会人として、技術者としての勘や知識を養うのは、先達のご苦労をうかがうのが一番ですから。
会場いっぱいのシニアの方々の、静かな、しかし自信に満ちた表情に、SOHOビギナーの「ちょっとお助けアドバイザー」、「心の上司」になっていただくことを多いに期待した一日でした。
[堀込]
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