浮揚 玲子
(疾患〔リウマチ〕 1種1級)
(在宅パソコン講習16期生)
在宅勤務の職域としてまず頭に浮かぶのは、比較的仕事が切り出しやすいhtml作成などの技術職。今までに、ここに登場してくださった多くの事例もそうでしたね。
今回のヒアリングゲストの浮揚さんは、代表的なスタッフ部門の総務職です。どんなお話が聞けるでしょうか・・・。
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Q:まずは現在のお仕事内容をお聞かせください。 |
はい、総務部総務グループに所属しております。
グループの業務が社内全体の事務的なものなので、統計資料を作成したり、顧客名簿の更新など、Excelでの作業が多いです。
また、業務に必要なことをインターネットを利用して情報収集しまとめて報告することもあったり、社長秘書業務の補助などもあります。つまり、なんでも屋ですね(笑)。
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Q:仕事のやり方のパターンはいかがなものでしょうか? |
8:30から17:05までが勤務時間で、12:00から12:50までがお昼休憩です。
朝は"おはようメール"に始まり、夕方は"報告メール"で終了、主任とマネージャーに送ります。「ドコチャンボード」という在籍を知らせる自社のシステムがありますので、パソコンを開けて在籍ボタンを押すと、仕事がスタートです。可愛いネーミングでしょ(笑)。
グループ会議の際は出社しますが、1ヶ月に何度というようには決まってないです。 |
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Q:総務のお仕事というのはこのインタビューでも珍しいのですが、在宅でやりにくいことはないですか? |
そうですね。総務職というのは、まず自らの会社のことをきちんと理解し、そこに自分の考えを持てることが大事だと感じています。 ですから、会社の雰囲気や情報をできるだけキャッチするためにも、コミュニケーションを取る事は自分なりに努力しています。
グループで集まる機会などは、食事会のようなものもなるべく出る、出社の時はお昼を同僚と一緒に食べるなど、小さいことですが、仕事以外のことで会う時間を大切にしています。
私自身がおしゃべりが好きなだけなんですけど(笑)、普段は家で一人で仕事をしているせいもあって、外へ出ていって人と会って話をすることも実は大事なストレス解消法なんです。
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Q:なるほど。そうしたことの中で、何かお気づきになることはありますか? |
それはもうたくさんあります。仕事のことはもちろんですが、心の交流というのでしょうか。
自分が思っている以上に、みんなが実は気を使ってくれていること、大切にしてくれていることに改めて気づくことがあります。 そんな時は、自分も感謝の気持ちをメールで送るなど伝える努力をしようと心がけています。
面識がないと、いくらたくさんメールを送っても感じられないことが、一度会っているとすぐにニュアンスが伝わりメールでも関係性を深められる、そんなことってありますよね。
在宅の場合、ある程度のそうした関係性があればこそ、わからないことはわからないとはっきり言えるように思います。 |
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Q:在宅勤務で良かったことは何でしょうか? |
親と離れて暮らしていますので、生活のことを自分でできる時間が作れるということは、私にとって重要です。
また、電話もかからず自分のペースでできるので、実務作業があまり速くない自分にとっては、集中して行なえる仕事は向いていますね。
お陰でみんなからは「作業がスピーディだ」と言ってもらうこともありますよ。 お世辞も少し入っているとは思いますが(笑)。 |
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Q:在宅で働きたい、と考えている後輩の方々にメッセージを下さい。 |
私は、病気が発症する以前は保母職で働いていたので、実は10年のブランク後の復帰なんです。 ですが、以前とまったく違う総務という仕事の枠の中で、新たに発見することや関心を持つようになったことも実に多いです。
仕事を通じて、自分と違う世界や自分の思うようにならない世界に出会うことが大変だけど面白いですね。
働いてみないと実感って湧かないと思いますが、心身ともに「外に出る」ってことが大事なように思います。外に働きかけることが自分に返ってくるんです。
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Q:最後に、これからの希望や抱負をお聞かせください。 |
はい。この夏、会社の企業倫理部会の委員になり、社会貢献グループに属すことになりました。 これからの企業の社会貢献活動について、自分の視点でレポートしていきたい。
やりがいがある仕事だと思っていますから、まずは、とにかく勉強をしたいです。
上司との対話の中で印象的なものに、これからは"ナンバーワン"でなく、"オンリーワン"となる力を持つことが大切、という言葉があります。
自分にしかない価値というものがあるのなら、まずはそれを見つけていきたいと思います。 復帰できた新鮮な喜びや感謝される喜び、役立てる幸せを忘れずに、だけどプライベートも大切にして、私なりの、私だけの働き方を目指します。
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