かねてより申請手続きをすすめておりました有料職業紹介事業について、平成11年1月1日付で労働大臣の許可がおりました。
このほど(1月21日)、新宿職業安定所にて許可証が授与されましたので、この紙面でまずご報告させていただきます。
平成9年4月、ホワイトカラーの職業紹介が解禁になったことを受け、当法人は主に障害のある方を対象とした職業紹介事業の許可を得るため、その手続きを開始いたしました。
背景としては、かねてから実施しておりました「重度身体障害者在宅パソコン講習事業」(都の補助事業)の講習生への就労支援をとおして、いくつかの在宅就労の実績が生まれつつあったことや、講習生以外の方からの在宅雇用を希望する問い合わせの増加、企業側のニーズの把握などがあげられます。
また、長年にわたる授産施設や福祉工場の経営をとおして障害のある方への就労支援を行なってきた法人全体のノウハウもあわせ、「雇用されたい」人材と「雇用したい」事業主とを結ぶことにおいて、新しい可能性の拡大につながることを確信したからです。
ところが、有料職業紹介事業の申請者として社会福祉法人という立場は我々が初めてであったということや、厚生省管轄である社会福祉法人が「有料」で職業紹介事業を行なうということの是非が問われ、許可に到達するまでいくつかのハードルがありました。
その都度、職安の窓口や都福祉局他関係機関に資料と共に説明に伺い、担当の皆様の誠意ある対応のお陰で何とか今日を迎えることができました。
申請手続きを開始してからの2年という間にも、「在宅雇用・就労」という課題を取り巻く社会環境がかなり変化しているのを感じます。
各省庁は在宅勤務をすすめるための調査研究に取り組み、職業安定所の中には障害者の在宅雇用に関するセミナーを主催するところも見え始めました。
そういった波に呼応するように積極的に在宅勤務を制度として取り入れようとする企業も増えています。
また一方では、新年早々の新聞記事に職業紹介事業の自由化に向けての記事が掲載されました。 これにより、さらに各方面からの本事業への参入が期待されます。
当法人としましては、正式な事業開始を本年4月1日とし、職安をはじめ関係機関より教えを請いながら、現在準備を進めております。
まず初年度は、「仕事をしたいと願う方」と「企業」とのよい出会いを1ケースでも2ケースでも取り持つことができれば幸いと考えております。
●これまで、私共がこの事業に取り組むことを、支援・協力して下さった各団体の皆様、また、「まだ許可がおりませんか?」と期待をもって待って下さった方々や企業の皆様にこの場を借りて、深く感謝申し上げます。
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